「家づくり教室」が雪国型ZEHのきっかけに
Y邸は雪国型ZEHとして始まったそうですね。
西脇建設 営業 峯村悠太さん(以下同):現在、当社のつくる家は100%が雪国型ZEHです。よって当社を選んでいただくということは雪国型ZEHを選ぶということ。それにはまず「知ること」が不可欠と考え、興味を持っていただいた方には「家づくり教室」に来ていただくよう声をかけています。この家を建てたYご夫妻にも参加いただきました。

「家づくり教室」ではどんなことを伝えていますか?
峯村さん:「ZEHとは」の定義にはじまり断熱材のこと、室温や健康のことなど、家を建てるにあたって是非知っておいていただきたいことを伝えています。時間割を設け、「オリエンテーション」ではZEH定義のことや私たちを取り巻く温暖化等の環境のこと、「理科」では住宅の断熱性や気密性のこと。「保健」の時間は「家族の健康は家で決まる」を副題に、ヒートショックの現状や断熱性能を高めると健康改善への貢献度が高いことなどを、大学での調査結果をもとにお話ししています。

座学でみっちり、ZEHの家づくりについて学ぶわけですね。
峯村さん:休憩後はオーナー様から、エネルギーコストについて実際の収支を示してもらうほか、住み心地や体調の変化等、ご自身の体験談も話していただきます。ZEHの場合は、家の性能を高め、太陽光発電などを取り入れるため、初期費用がかかりますが、ランニングコストが抑えられるため、年を追うごとに総合収支の差額が少なくなり、やがてはプラスに転じていく。それをオーナー様から直接、聞くことで納得いただけることが多いようです。中には、性能住宅に対して敬遠しがちだった方が、教室をきっかけに考えを変えてご依頼に至ったケースもありました。

御社の場合、実際に家を建てたお客さんからの紹介が多いそうですね?
峯村さん:新規のお客さまの6割以上は、当社で家を建てたオーナー様からのご紹介です。一年中心地よいという体感も、HEMSで発電を確認する楽しさも、そしてランニングコストが抑えられていることも、実際に暮らしてみての言葉だからこそ、強く響くのだと思います。

自然エネルギーを活用した雪国型ZEHへ
Y邸の設計のポイントを教えてください。
峯村さん:南東側に45度振れた区画なので、土地なりに建物を建てると発電効率が悪くなることから、建物を最も効率の良い真南に向け、玄関を土地に合わせて設計しました。雪対策として、落雪の場所を確保しつつ、隣家との境界にはコンクリート塀を設置しました。冬期の日差しは無料の暖房になると考え、部屋の奥まで日差しが入るよう窓の配置も工夫しています。

自然エネルギーと太陽光発電を組み合わせた設計ということですね?
峯村さん:日射取得を考えて設計し、秋から春、桜の咲く頃までは日射で家を温めることで、暖房エネルギーの抑制に寄与できる。さらに、夏期、水平に差し込む朝日、西日を過度に入れることのないよう、東西南北全ての窓に意味を持たせて設計しています。これからも、敷地に合わせて自然エネルギーを活用しながら、雪国型ZEHの力を発信し、本県のスタンダードにしていきたいと思っています。

施工者へのお問い合わせはこちら
西脇建設
妙高市栗原2-3-17
0255-73-7321