蓄電池、EVを組み合わせたモデルハウス
モデルハウス「木のひらや」は雪国型ZEHの基準に沿って建てたんですね?
共立テクノ 代表取締役 萩野正作さん(以下同):当社はもともと電気設備の会社として創業。その後家を建てるようになり、10年以上前から太陽光発電に取り組んでいます。ここ数年、蓄電池やEV(電気自動車)を組み合わせた暮らしを提案したいと思っていたことから、雪国型ZEHにこれらを合わせた仕様で建てたのが、このモデルハウスです。

モデルハウスとしては2棟目とか?
萩野さん:1棟目では電気の自給自足を試しました。省エネの前提である高気密高断熱に太陽光発電を取り入れたところ、性能的にも省エネ的にもいい数値が出せたので、今回はさらに発展させようと、EVを電源として充電、放電するシステムを取り入れたという流れです。具体的には10kWhの太陽光パネル搭載し、日常の電気をまかなうだけでなく貯め、災害時にはEVも蓄電池として使える設計にしています。

エネルギーの自給自足に注力しているのはなぜですか?
萩野さん:気候変動の影響もあり、最近は日本全国どこでも災害が起こっていますが、佐渡も例外ではありません。特に離島は復旧に時間がかかる。2022年の大雪では停電が起き、10日間ほど電気が来ない集落もありました。道路が寸断されたり、山林が道路に散乱したり。そんなことから「災害時でも自立できる家」が当社の重要なテーマになりました。

佐渡では太陽光パネルやEVへの関心はいかがですか?
萩野さん:自治体も「自分たちで電気をまかなおう」とEVを導入、「動く発電機」としての利用を始めています。島には発電所が無いので、太陽光パネルや蓄電池としてのEV、その有効性は非常に高いと考えています。太陽光パネルについては性能も向上していて発電量も増えていますし、自治体からの補助もある。さらに佐渡は雪が少ないので、冬の間も発電できる。メリットは大きいと思っています。
無垢の木を組み合わせて安心と自立を
内装には木や自然素材がふんだんに使われていますね?
萩野さん:無垢の木の家にはこだわりがあります。できるだけ地元の木を使いたいと思い、ケヤキやアテビなど佐渡産の木を化粧材やテーブルの天板などに使っています。アテビというのは佐渡市の木で、ヒノキとアスナロの中間種。さらに床には無垢のアカマツを採用、壁は珪藻土クロスです。

雪国型ZEHと自然素材の相性はいかがですか?
萩野さん:自然素材を使って高性能な家にするには、材料と大工の腕が肝心です。当社は長年、木を扱ってきているので材料を見極めることができる。さらに大工も木を熟知し、経験を積んでいるので、施工の技でいい性能値を出すことができます。このモデルハウスでは、太陽光パネルには理想的な片流れの屋根を採用。ロフトもありますが、ほぼ平屋のためワンフロアで生活できるのが特徴です。


雪国型ZEHはどんな方におすすめしていきたいですか?
萩野さん:高性能をベースに太陽光パネルや蓄電池を取り付けるとなると、それなりにコストがかかってしまいます。ただ、EVも含めて組み合わせ、活用することで、エネルギーを自給自足できるうえ、ランニングコストも抑えられ、普段の生活も変わる。いざという時にもエネルギーにおいて自立できるという安心感はお金では買えません。ゼロエネの住まいによって「自立」や「安心」を手に入れると考えてみてはいかがでしょう?

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佐渡市八幡1674-2