パッシブデザインに 太陽光発電を組み合わせて
はじめから「雪国型ZEH」を目指したとか。
施主Kさん(以下Kさん):以前、環境関連の仕事をしていて、環境に負荷なく暮らせる家に関心がありました。住んでいた家が築60年で、増改築を重ねていたけれど何せ、暖房効率が悪く、冬が寒い。家の中にいても外みたいで、ストレスに感じていました。それで、建てるなら高性能住宅が大前提と。タイミング的に、県の補助金だけでなく市の補助金も創設されたので、雪国型ZEHの基準に敵う家にしたいとお願いしました。

二世帯住宅ですね?
フラワーホームさん:3世代で暮らされると伺い、1階にLDKとお母さまの部屋、2階にご夫婦の寝室やお子さんの部屋、各階に水回りを置く二世帯住宅の間取りを提案させていただきました。弊社の基本仕様とパッシブデザインをベースに敷地にあった帰りたくなる家をおひさまと雪でデザインすることで、雪国型ZEHの基準に倣うことが可能でした。具体的には、軒を大きく出すことで夏は日差しを遮り、冬は奥まで導くようにしました。

外から見ると1階に大きな窓がない。にもかかわらず室内は開放感にあふれている。
フラワーホームさん:当社が提案している「魚沼な暮らし。」の重要な要素である「外とつながる豊かな暮らし」を冬も夏も叶えていただきたく、大きな軒下と各階ともウッドデッキを介して外とつながる間取りにしています。同時に「以前の家では西陽がキツかった」と伺い、日射取得と遮蔽を両立させたうえで、徹底的に西からの日差しを遮蔽するなど、窓を丁寧に計画しました。


雪国における太陽光発電のメリットは?
Kさん:屋根に載せたパネルは7.4kw。はじめから売電は考えないで「家で使う電気を作ること」を目的に、夏場の給湯と日中のエアコン需要を基準に出力量を算出しました。売電を目的にするなら10kwh以上は必要ですが、雪国なので冬はほとんど発電が期待できない。そこで暖房は、以前の家でも使っていた薪ストーブを入れることでほぼまかなうようにし、冬はストーブライフを楽しんでいます。
フラワーホームさん:設計の段階から、暮らしの要望と導入設備、発電量を照らし合わせて計画できました。イニシャルコストはかかりましたが、K様邸では蓄電池も導入していただいたので、住むほどにメリットを感じていただけるのではないかと思います。


県産材を使って性能良く。豊かな魚沼の暮らしを発信
実際に暮らしてみていかがですか?
Kさん:引っ越してほぼ1年になりますが、まず「暑くて困る、寒くて辛い」が無くなりました。家じゅうどこにいても温度が一定で、とても暮らしやすい。電気代も夏場は以前の3分の1に抑えられていて、光熱費のメリットも大きい。生活に使う電力は一日当たり20kwhを想定していましたが、実際はもう少し使っている。冷蔵冷凍など食料保存にかかる電力が意外に多かった。雪国なら、太陽光発電に頼りすぎるのではなく、まず断熱性能を高め、発電と省電を両立させることが有効だと思います。


雪国と「雪国型ZEH」住宅の相性は
フラワーホームさん:暮らしやすさや健康維持の観点から言えば、断熱性能を高めるに越したことはありません。コストと照らし合わせてどんなバランスがいいかを、これからも探っていきたいと思います。弊社では10年前からZEHビルダーとしてゼロエネルギー住宅に取り組み、4年前からはHEAT20のG2グレードを標準にしました。
同時に魚沼の風景に馴染むよう、外装や内装に県産材を積極的に使って、山や里山の風景を守っていきたい。そういう意味では、当初、ピカピカする太陽光パネルを載せるのはどうかなと思っていましたが、屋根一体型のパネルにすることで風景に馴染むように仕立てられました。山·川·田畑·太陽·人。魚沼の豊かさと性能を一体化させた暮らしを、雪国型ZEH住宅を通しても発信していきたいと思います。

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