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レルヒさんの取材日記

地域の“笑顔”を支える省エネを。

インタビュー・株式会社ウオロク 総務部次長 飯ヶ浜耕治さん





株式会社ウオロク
江戸時代に創業した鮮魚商がルーツ。現在、新潟県内に42店舗を展開するスーパーマーケット企業です。「おいしく楽しい食卓と豊かな生活を提供する」を使命とし、お客様の新鮮な生活の創造と社会貢献に努めています。





レルヒさんを暖かく出迎えてくれたウオロクの飯ヶ浜さん


「コンニチワ。イツモうおろくサン、利用サセテモラッテマス」
飯ヶ浜さん:お〜、レルヒさんいらっしゃい! 今日はなにか聞きたいのかな?

「最近、ナンデレジブクロガ有料ニナッタンデスカ?」
飯ヶ浜さん:海洋汚染や地球温暖化防止のために、2020年から国民みんなでレジ袋削減に取り組んでいるんだよ。レジ袋が無料のころは、ウオロク全体では70~75%のお客様が店のレジ袋を使っていたけれど、有料になった今では、レジ袋を買ってでも欲しいという人が15%まで減ったんだ。みんなが環境保全に注目している証拠だね。

取材に来たのに、いつも通り買い物をしてしまうレルヒさん


「うおろくサンノ店頭ニハ、回収ボックスモアリマスネ」
飯ヶ浜さん:レルヒさん、よく知っているね! うちではペットボトルの自動回収機や古紙回収機を設置している店舗もあるし、食品トレーやアルミ缶、牛乳パックの回収もしているんだ。レルヒさんは「リサイクルループ」という言葉を知っているかな?

「イツモナントナク使ッテイタ」無意識にエコに貢献してたレルヒさん


「りさいくるるーぷ?」
飯ヶ浜さん:廃棄物を資源として循環させる仕組みのことだよ。ペットボトルも食品トレーも再生工場で原料に加工され、商品陳列棚の仕切り板になったり、新しい食品トレーに生まれ変わるんだ。ウオロクはペットボトルの自動回収機を県内でもいち早く導入し、お客様にも認知されている。回収機を利用するとウオロクのお買い物カードにポイントが溜まり、お買物券とも交換できて一石二鳥。ファミリーなら子どもと楽しくボトルを投函しながら、リサイクル意識も高められるんだ。

「オレモぺっとぼとる、回収機ニイレテコヨウ」
飯ヶ浜さん:レルヒさん、ありがとう。回収できるペットボトルはリサイクルマークがあるもの、2リットルまでの透明なもの。ラベルとキャップは外して、つぶさずに洗って持ってきてね。色の付いたペットボトルは回収できないので、注意が必要だよ。

さっそく持ってきたペットボトルを回収機に入れるレルヒさん


「コノ、“エコろく野菜”トイウノハ、ドンナモノ?」
飯ヶ浜さん:こちらは「食品循環資源リサイクルループ」と言って、食品に関係する廃棄物を資源として循環させたもの。ウオロクから出た魚のアラ(廃棄物)を主原料とした肥料で育てた野菜なんだよ。

ウオロクさんならではの取り組み「エコろく野菜」要注目!


「ドレモ新鮮デ、オイシソウダネ!」
飯ヶ浜さん:魚のアラからできる肥料はミネラル分が豊富で、栄養たっぷりなんだ。この「エコろく野菜」は2010年に、柏崎店がオープンした時にスタートした取り組み。ウオロクでは地場産の野菜を応援するため取引してくれる農家さんを探していて、食品廃棄物から肥料をつくる業者さんや、その肥料を使って野菜を作る農家のみなさんと出会ったんだ。そこで、化学肥料を減らした環境に優しい農業の手助けをしようと、「エコろく野菜」をブランド化し、販売を開始。現在はウオロク6店舗で「エコろく野菜」を取り扱っているよ。2014年にはこの活動が、国の3R(※)推進協議会の「農林水産大臣賞」を受賞したんだ。2020年の夏からは新潟が誇る枝豆作りにも着手し、甘みと旨みにいっそう磨きがかかった「黒鳥エコろく茶豆」は、早くも人気の一品なんだよ。

※3Rとは、リデュース、リユース、リサイクルのこと。

「普通ノ野菜モオイシソウダケド…」「エコろく野菜」は輝きが違うと夢中なレルヒさん


「環境、生産者、消費者ニモウレシイ循環ダネ」
飯ヶ浜さん:ウオロクでは「環境に配慮した社会活動」を考えていて、2011年に、企業として省エネや省資源に取り組むことを誓い、「環境経営方針」を打ち立て、様々な環境問題を解決しようと動き出した。ウオロクは、組織全体で取組を継続的に進めるため、環境省が策定した「エコアクション21」というマネジメントシステムの認証を受けていたりもするんだ。また、本社および新潟市内の店舗は、新潟市が呼びかけている「ONEカンパニー」の3R推進部門にも認定されているよ。実績が認められることで従業員のみんなにも「環境へ積極的に関与し、目標を持って行動する」という意識付けや、働く喜びも生まれているんだ。

環境省が定めた「エコアクション21」の認証・登録証、新潟市の「ONEカンパニー」の認定証が飾られていた
LED照明の明るさにテンションが上がるレルヒさん


「店内ノ照明ガトッテモ明ルイネ。電気使用量ガ気ニナルナ~」
飯ヶ浜さん:レルヒさん、鋭いね~(笑)。でも心配はいらないよ。ウオロクは42ある店舗すべてで、従来の白熱電球からLED照明への切り替えがすみ、電力消費量が大幅に削減されているんだ。また冷凍食品やアイスクリームの売場には、冷気を逃しにくい扉付きのケースを取り入れ、省エネに努めているよ。さらに各店舗にはデマンド監視装置を導入し、その日の電力使用状況をAIが診断。従業員のみんなが何をすれば節約につながるかを細かに教えてくれ、日々の取組につながっているよ。


「オレ、ソレ知ッテル。省えねあくしょんッテイウンダヨネ」
飯ヶ浜さん:さすがレルヒさん、ご名答! そう、省エネのための行動(アクション)だね。売り場やお客様が使う化粧室はもちろん、従業員の更衣室の照明点灯にもAIから指示が出るので、働くみんなにも節電の意識が根付いているよ。また空調機器も最新鋭の自動制御システムの導入を進めていて、空調にかかる電力をAIで検知し、多くなりすぎないようにコントロールしているんだ。

ウオロクさんでは、日々電力の見える化でエコ活動を推進している  ※(株)アイ・グリッド・ソリューションズ「エナッジ ®」

飯ヶ浜さんの脱炭素社会実現への情熱に感動しているレルヒさん


「AIノ助ケモ借リタ、ジョウズナ省えねダネ」
飯ヶ浜さん: 全国的な電力危機が起きた2011年の東日本大震災の経験も、省エネや省電力について改めて見直すきっかけになったんだ。ウオロクの店舗の屋根に太陽光パネルを設置するのもその一環で、現在5店舗に太陽光発電を設置している。2014年の設置第一号となった中野山店の発電電力は地域の街灯の電力源になっているんだよ。また、他の4店舗では1店舗につき、年間電力使用量の約30%をまかない、年間約200トンもの二酸化炭素の排出量を抑える計画なんだ。発電した電力は災害時には地域の非常用電源としても使ってもらえるんだよ。

牡丹山店に設置されているソーラーパネル


「省エネノ取リ組ミガ地域ノ防災ニモ役立ツンダネ」
飯ヶ浜さん:スーパーは地元のお客様、地域あっての商売、存在だから、お客様に少しでも喜んでもらいたいんだよ。いまウオロクでは2店舗で電気自動車急速充電器を設置しているけれど、それは環境に優しい電気自動車の普及に協力するためだけでなく、お客様が買い物の時間を利用して充電できれば便利だから。そんなふうにお客様にとって身近なところから、環境に配慮した取り組みを続けていこうと思っているんだよ。

「うおろくノコト、モット好キニナッタ」と今日もウオロクで買い物をして帰ろうと誓うレルヒさん


まだまだレルヒさんの取材日記は続く…